こんにちは。たかぺいです。
これから沢登りを始めようとしている方,沢登りを始めたばかりの方に沢登りに行くうえで知っておくべき知識を簡単にご紹介します!
道なき道を行き,『もののけ姫』を連想させる風景を楽しみ,自然を全身で体感できる沢登り...ぜひ多くの人に経験して頂きたいです。
しかし,一歩間違えれば死の危険性もあります。
初心者の方には厳しいことを言うようですが、
万一、リーダーが流された場合どうしますか?
怪我して動けなくなった場合どうしますか?
ただリーダーについていくだけではなく,しっかり考えながら沢登りをすることで上達も早くなります。
そして余裕も生まれ、さらに楽しくなります!
一般的な登山とは違った知識が必要なのでしっかり勉強してから望みましょう!
沢登りに必要な技術とは?
沢登りには下記の技術が必須です。
縦走の技術 (パッキング・読図力)
ロッククライミングの技術 (クライミングの基本)
沢登り特有の技術
今回の記事では沢登り特有の技術について解説していきます。
泳ぎ編
出典:finetrack
泳ぎは必須です。
登山というカテゴリーの中で、泳ぎが必要になってくるのは沢登りだけ…。
沢登りをしていると、泳がなければ進めないという状況が良くあります。
なので泳ぎはしっかり練習しておきましょう。
泳ぎは苦手です...という方はライフジャケットの着用をおすすめします!
ライフジャケットを着用すれば、溺れるリスクは減るので安心ですね。
川下り用のライフジャケットがおすすめですね!!
また泳ぎが多い沢ではウェットスーツを着ることをおすすめします!
低体温症になるリスクも減りますし,最大限沢を楽しむことができます!
寒さに強い!!!という方はいらないですが、、、(たまに薄着で平気な顔をしている強者がいます)
ただ沢を詰めているときは死ぬほど暑いです。。。
私はこれを愛用しています↓
川の流れを読むべし
水の流れをよく観察してみてください。
流れが速いところ,流れが遅いところ,逆流が起きている場所,,,
と見えてくることがたくさんあるはずです。
そのポイントを見極め,
どのようにアプローチしたら少しでもリスクを減らせるのか?
楽に突破できるのか?
と考えることで,リスクを減らすことができます。
特に,増水した時ほど水の流れを読む技術が必要となってきます。
川の屈曲部では流れが速くなっているところがあったり,逆流が起きていることがあるので,流れてくる木の枝や木の葉などをよく観察して突破しましょう。
滝つぼの流れを読むべし
滝つぼでは,上図のような流れになっていることが多いです。
滝つぼ付近の泳ぎでは,沿岸の逆流を利用して滝へアプローチできます。
滝直下では底に引き込む水の流れがあります。
さらによく観察してみると白濁した箇所があるはずです。
白濁した水は浮力が著しく低いので,重たいクライミングギアなどを持っていると特に沈みやすくなるので注意が必要です。
この時ライフジャケットがあると安心ですね。
もしも滝に飲み込まれたら…?
もしも滝に飲み込まれたら,水面に浮上しようとしないでください。
むしろ,川底に向かって潜ることで滝つぼの流れに沿って,滝直下の沈み込む流れから脱出することができます。
ゴルジュの泳ぎは得意な人に任せるべし
ゴルジュとは、沢の両岸が狭く、垂直に近い岩壁が迫った場所のことを言います。
ゴルジュでは,流れが速いので突破は,泳ぎがうまい人に任せましょう(笑)
ロープを出して突破する場合、ビレーヤーは足場の広い場所でビレーするように!
トップが流されたら、ビレーヤーよりも上流の川岸まで手繰り寄せるようにすることが大切です。
浮袋となったザックが...
沢登りでは,ザックのウェストベルトを外すことでザックを浮袋として使用することができます。
そのため服の重みで沈むことはありません。(しっかりと防水処理されたザックに限りますが...)
しかし、浮袋となったザックが後ろから、ヘルメットを押し上げて目を隠してしまいます。
結構しんどいのでヘルメットがずれないようにガチガチに固めるか,ザックを下ろして泳ぐと楽ですね。
登攀技術編
滝の登攀
出典:finetrack
滝の登摩にはロッククライミングの技術が必要です。
まずは,ロープワーク,ギアの扱い方などしっかり勉強しましょう.
遠くから見ると難しそうに見えますが,よく見ると弱点が見えてきます。
実際に触って隠れているホールドを探すことも重要です。
流心に近い岩は安定しており登りやすいことが多く,滑る苔やヌメリもないです。
苔やヌメリがあるホールドを使う場合は、足裏でヌメリを落とすか、カナタワシなどで磨くとヌメリが無くなり、摩擦が効き登りやすくなります。
滝に倒れている木は非常に滑りやすくなっているので注意してください!
岩の種類によっても登りやすさは、変わります。
例えば、火山岩質の岩は登りやすいのに対し、つるつるになった花崗岩質の岩は非常に登りにくいです。
岩質もチェックしておくと落下のリスクも減るので覚えておくと良いです!
ナメ滝の登攀
沢登りの醍醐味であるナメ滝!僕が一番好きな場所です。
一枚岩で形成された河床に流れる水が、
非常にいとおかし!
テンション上がること間違いなしです!
しかし、気を抜くと滑り落ちる危険もあります。
ナメのすぐ下が大滝...なんてこともあります。
フラットフィッティングで、しっかり摩擦を効かせて突破しましょう。
苔やヌメリがある場所では足裏でヌメリを落としてから踏み出すと、滑ることなく登れます。
ヘツリ
ヘツリとは,水の流れが速く,先に進めない場合に水際の壁を伝って上流にトラバースすることを言います。
水面下のホールドを探す際は、足の感覚が重要になってきます。
見えないホールドに身を預けるのは怖いですが,足先に神経を集中させて、慎重に進みましょう。
特に危険がないところで、積極的にヘツリの練習をしましょう.仲間とヘツリ勝負をすると結構盛り上がります(笑)
渡渉編
沢登りに渡渉はつきものです。
増水したため引き返さないといけなくなった、橋が壊れているなど、
渡渉の理由は様々です。なるべく流れの遅いところを選んでください!
沢登りの死亡事故は,特に渡渉中に起きやすいです。
たとえ流れが遅くても絶対に気を抜かないようにしましょう。
水深の深さによって、渡渉の方法は異なります。
水深が膝よりも下の場合は、流れの影響はそんなに受けないので歩いて渡ることができます。
転ばないようにしましょう(笑)
結構痛いです...
水深が腰よりも上で且つ、流れがやや遅い場合は2∼3人で肩を組みながら渡渉することで突破できます。
スクラムを組む感じですね。
バランスを崩しやすいので、ストックや丈夫な木を杖代わりにしてもよいと思います。
ロープによる渡渉
流れが速く、危険を感じた場合ロープを出す必要があります。めんどくさがらずに,迷わずロープを出しましょう!
トップでロープを張る
渡渉でロープを対岸に張るには、トップの人が泳いで対岸に渡さなければいけません。
トップの人は、経験があり、泳ぎに自信がある人もしくは体重の重い人を選ぶとよいです。
トップの人が流されないように、木に支点を取ります。
徐々にロープを出していきます。もし、トップが流されたとしても動滑車と同じ原理で楽に引き上げることができます。
この時、支点はなるべく上流に取るようにしましょう!
流れに対して直角にロープを張る方法
渡渉者が転倒した場合に備えて、渡渉者に引き上げようのロープを付けましょう!
上流から下流へ斜めにロープを張る方法
基本的にはこの方法をオススメします。
もし渡渉者が転倒しても、流されて岸にたどり着くことができるからです。
僕もこの張り方のおかげで流されて岸にたどり着くことができました(笑)
高巻き編
登れない滝が現れた場合、迂回して別ルートで滝を回避することを高巻きと言います。
滝を登るよりも簡単に思えるかもしれませんが、実は非常に危険です。
滝を登った方が楽なんてこともあるので、しっかりと見極めるようにしましょう。
メジャーなルートでは、踏み跡があります。
ここで必要になるのがルートファインディングの能力ですね。ロープが必要な場合もあるのですぐに取り出せるように準備をしておきましょう。
高巻きは小さく、低く巻くことを意識してください!高く巻きすぎると、危険です。
高く巻きすぎて,懸垂下降したら全く違う谷に降りてしまった,なんて話はよく耳にします。
枯れ葉などは非常に滑ります。
悪場の場合、アプローチ用のシューズに履き替えると滑落のリスクが減ります。
草付きを登る場合は、引っ張るのではなく根元に押さえつけるよう持って登ります。
引っ張ると、根っこから抜けるなどして非常に危険です.
高巻きが困難なルートもあります。
そのような場合は迷わず引き返し、別ルートを探すか、撤退しましょう。
ビバーク編
ゴルジュの中は増水のときに逃げ場が無くなるため、避けるようにしましょう。
平らで砂浜のような場所は、増水した時に水が来る証拠なので、避けてください。
水流から、2メートル上の高台がビバークポイントの目安です。
落石がない場所を選んでください!!
まとめ
沢登りは非常に楽しいスポーツですが、もちろん危険がたくさんあります。
ここで書いた技術は、ほんの一部です。
もっと詳しく勉強したい!という方にはこちらの書籍をおすすめします!
しっかりとした知識を身に着けて、リスク管理をしてください!!
経験を積めば、難しい沢にも挑戦できます。
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安全で楽しい沢登りを!!